【指輪物語:ドラフト・シールド攻略】色格差クソデカ環境・色指標や強カード紹介
2023/07/08
指輪物語がMTGにて実装されて約2週間。
スタンではカードが使えないこともあり、普段よりはリミテプレイヤーが少ない印象です。ちなみに環境のクセも強めでして、私の運営するディスコード鯖ではちょっと不人気です。
取り合えず…ミシック行く程度には遊んでみたので完走した感想を書いていこうと思います。
Contents
ゲーム速度
上記はプレドラの速度表。
参考:17Lands-Play/Draw Advantage
- 平均キルターン:約8.7T
- 先行勝率:約52.5%
直近のMOM(機械兵団)やONE(ファイレクシア統一)から比べると先手後手バランスはまだマシ。
MOMの場合はバトルや変身の関係から先手超有利でしたが、それから比べるとLTR(指輪物語)は比較的後手でも戦える環境ではあります。ただし、指輪(誘惑)によるブロック不可効果などの関係で、割と序盤からでも殴りやすい環境ではあるので、やはり先手有利といった感じ。
補足:基本的に「キルターンの速い環境」というのは「ライフが溶けやすい環境」と見ることができるので、「先にライフを溶かすことができる先手が有利になりやすい」傾向にあります。
色の強弱
個人的な感想ですが…
色の強弱は「黒>赤≧青>>白>緑」な印象。
- 白:アンコモンだけはまぁまぁ強い
- 青:誘惑関連のカードが強い
- 黒:プレイアブルなコモンが非常に多い
- 赤:黒に次いで使いやすいカードが多い
- 緑:強みが特にない
2色ティアに関しては以下のようなイメージです。
- Tier1:黒赤
- Tier2:青黒・赤青
- Tier3:白黒・黒緑・赤白
- Tier4:白青>赤緑>緑白>緑青
Tier1とTier2はシナジーが強く、Tier3はグッドスタッフ系アーキ。Tier4に関しては白青はレアだけは強く、赤緑は赤成分だけ強め。緑白と緑青は専用アーキが用意されており、その専用アーキが根本的に弱いせいで弱い。
参考までに17Landsの色指標を見てみましょう。今回は指標を2つ紹介します。
こちらは「全ユーザー/ALL USERS」の指標。
「黒赤」が強いのはさておき、次点で「白黒」と「赤白」が勝率的には高くなっています。…というのも、この環境の青は「誘惑」による強いカードが多く、デッキの型を知らない場合は組みにくかったりします。
ALL USERSの指標の場合、低ランクプレイヤーのデータも含むことになるので、デッキの完成形が分かりにくい「青黒」や「赤青」の勝率が低く出ています。
なので、もし皆さんがミシックに行くのはまだキツイというレベルであれば、「グリクシス(青黒赤)」ではなく、「マルドゥ(赤白黒)」を軸にピックしたほうが勝ちやすいかもしれません。
こちらは「上位勢/TOP USERS」の指標。
17Landsのデータを勝率の高いユーザーに絞って検索した場合、色別勝率が大きく変わってきます。「黒赤」に次いで、「青赤」と「黒青」が高くなっています。逆にビートダウンアーキの「赤白」は大きく下がります。
デッキの組み方が理解できると、LTRという環境は「グリクシス(青黒赤)」を軸にピックしたほうが間違いなく勝ちやすいです。なので、もし皆さんがLTR環境で勝てるようになりたいのであれば、青絡みのアーキの組み方を理解する必要がでてきます。
動員と誘惑が強い
まず簡単にこの環境の2色アーキのキーワードを書き出してみます。
- 白青:2枚ドロー
- 青黒:動員・コントロール
- 黒赤:動員・オーク/ゴブリン
- 赤緑:上陸・パワー4
- 緑白:食物・伝説
- 白黒:トークン
- 青赤:スペル
- 黒緑:墓地利用
- 赤白:人間・アグロ
- 緑青:占術
これに加えて、各色に「指輪があなたを誘惑する(誘惑)」というキーワードが存在することになります。
環境の答えを言うと「動員&誘惑」の2つのキーワードが強く、結果的に「グリクシス(青黒赤)」の組み合わせが強いです。
MTGアリーナにおいては、プレドラという仕様上、緑と白(特に緑)は卓1でもない限りはピックするだけ損です。卓が込み合いすぎてグリクシスができず、その上、卓1でもない緑や白をピックさせられた場合はゲームエンド。席が悪かったと思って諦めましょう。それくらい色格差がでかいです。
動員
動員に関してはLTR環境だと「黒赤」と「青黒」を中心に割り当てられたキーワードになります。必然的に、間に挟まれたアーキの「赤青」でもそこそこ使えるキーワードということになります。
傾向として、黒赤系の動員にはオークや軍団シナジーも存在し、青黒系の動員にはコントロール要素の強いスペルがやや多くなっています。
ちなみに「動員」というキーワードはWAR(灯争大戦)で初めて登場したキーワードです。※正確にはLTR環境の動員は「オーク動員」ですが、ほぼ同じなので今回は割愛。
WARの動員もボーラス様の色である「青黒赤」に割り当てられており、能力としても強く、結果的に「青黒・黒赤・赤青」の3強環境でした。
上記はWARの2色アーキの勝率表ですが、強さがグリクシスに偏っていることが分かります。勿論、WARでグリクシスが強かった理由は動員以外にもありますが、動員が関係していることは間違いありません。
動員というキーワードは、何かのオマケとして付いていることが多いため、1:2交換しやすいのが強い主な理由だったりします。
例えば「2マナ:動員2」みたいなカードであれば特に強くはないのですが、カウンターやハンデス、除去に動員が付いてくると「相手のカードを1枚さばいた上で、動員X分のクリーチャー」が盤面に登場することになります。単純計算で「動員X」分だけアドバンテージが稼げている状態なので、強いよね…って話です。
動員によって出てきた軍団トークンと相手のクリーチャー1体がトレードになった場合、それだけで1:2交換なのでハンド1枚分お得ということになります。
ちなみにリミテにおけるハンド1枚というのは非常に価値が大きく、例えばリミテでマリガンした場合、それだけで勝率が10%以上下がるというデータが出ています。構築以上にリミテにおけるボードやハンドアドバンテージというのは大きいのです。
指輪があなたを誘惑する
LTR環境の注目キーワードでもある「誘惑」ですが、やはり目玉ということだけあって効果は中々に強力です。特にLv2とLv4が強力。
- Lv1:指輪持ちは伝説クリーチャーとなり、アンブロっぽい能力を持つ
- Lv2:攻撃時にルーティング誘発
- Lv3:指輪持ちをブロックしたクリーチャーは戦闘後に強制生贄
- Lv4:攻撃が通った際に追加ダメ3点
効果詳細:指輪があなたを誘惑する-MTG wiki
各色にほぼ同じ枚数で「誘惑」を含むカードが存在しているのですが、結局は「使いやすいカードが何枚あるか」が重要。
誘惑に限定して色を見ると「青>黒=赤>白=緑」の順で使いやすいカードが揃っています。コモンに関して言えば青の《誕生日の旅立ち》がぶっちぎりで強いです。
要するに、可能なら「青・黒・赤」をやれという話になるわけです。
各色の強いカード
基本的にLTR環境は「動員or誘惑」と書かれている強いカードを中心にピックしていけばダイヤ帯あたりまでは勝てます。
白
白は動員を有していないため、
それだけで優先度は下がります。
コモンで比較的プレイアブルなカードは上記のようなカード。いずれもETB(戦場に出た時効果)によりアドバンテージを得ることができます。
アンコモンだとこの辺り。
1点だけ注意:一応、強い白アンコを並べてはいますが、個人的に白で初手で取ってもいいかなぁ…と思えるアンコモン以下のカードは《剛毅なるサムワイズ》だけです。
青
青はプレイアブルなコモンが非常に多いです。特に《誕生日の旅立ち》は初手級。生物確定カウンターの《輝かしき突風》もパックが弱ければ初手で取っても良いくらい強いカードになります。
基本的には上記で挙げたカードを取っておけば、青い誘惑デッキになります。
アンコモンはこの3枚が特に強力。英雄譚は若干癖がありますが、いずれも初手級の強さです。動員付き確定カウンターは死ぬほど強いです。
黒
黒もプレイアブル多め。
特に上段の3枚《いとしいものを取り返す》《褐色国のクレバイン》《ゴラムへの拷問》は初手級です。
意外と強いのが1マナバットリ。1マナなので構えやすく、接死がつくので最低でも相打ちを取ることができ、タフが+2にされるので生存能力も高く、おまけに食物トークンが付いてきます。環境のバットリとしては最強格。
残りの誘惑カードも比較的使いやすいです。これら以外でも動員や誘惑関連の黒いカードは割と使えます。
※左上のカードは《ナズグル》です。
黒はアンコモンも強く、初手級カードも多め。上記で挙げた6枚はだいたい初手級。ラインナップを見ていただけると分かりますが、いずれも「動員・誘惑・除去」に関連したカードです。
赤
黒赤の強い理由が上記のようなカード軍ですね。黒と赤はとにかくコモンにプレイアブルが多く、カード間のシナジーも強め。
赤で覚えておきたいのは2マナで1/1人間トークンを2体出す《角笛城での結集》の指標がすごく高い点です。実質速攻であることに加え、インソー(インスタント&ソーサリー)シナジー、人間シナジー、トークンシナジー、生贄シナジー、指輪持ちに対するブロッカー、指輪を持たせてアタッカー…と様々。
殆どのアーキと相性の良いカードになっているので、カード評価を低く見積もっている人は修正しましょう。
赤はアンコモンが非常に強いです。全部初手級。
性能がシンプルにくそ強い《騎士国のエオメル》だけは動員や誘惑を無関係ですが、それ以外のカードは黒アンコと同じく「動員・誘惑・除去」に関するカードです。
補足になりますが、《灼熱の銘》は青赤限定でかなり強く、使っていても楽しいので見かけたらオススメです。
緑
えー…
緑には強いコモンはありません。
あえて挙げるなら上記3枚ですが、緑は基本的に強いレアから以外は入ってはいけないカラーです。
卓1じゃない限りは緑に触るのはやめましょう。緑をやるということは負けを許容するということです。
アンコモンだと上記のようなカードが比較的強いですが、緑という色が根本的に弱いので触らずに下家にピックしてもらうほうが良いです。
この環境の緑が弱い理由ですが、緑を中心に割り当てられているキーワード「食物」と「占術」がそもそもアーキとして弱いことに起因します。
食物トークンを生物やドローに変換できるカードが複数あればもう少し戦えたと思いますが、ただの3点ライフゲインで終わることが多く、それに加えて、回復シナジーも特にありません。
占術アーキに関しても、やってることが指輪Lv2のルーティングと大差なく、ただただ生物のサイズがでかくなるだけ。
競技イベントでもない限りは、
僕はこの環境で緑をやることはないです。
1パック5手目までに《人の子の女王、アルウェン》もしくは《茶色のラダガスト》のどちらかがピックできた場合くらいでしょうかね。緑をやることがあるとすれば。
多色
ちなみに多色カードは緑や白にも強いカードが幾つか存在します。
なので、どうしても白や緑の弱い色を触らざるを得ない場合は、マルチカードからピックしてみると良いかもです。マルチカードの無い緑白や緑青は紙束です。
デッキの完成形を知ろう
具体的にどういうデッキを組めばよいか?
デッキの完成形を幾つか掲載しておきます。
掲載デッキはクイドラのデッキなので、プレドラの場合はもっとデッキが弱くても平気です。完成形の形を覚える目的で眺めてみてください。
青黒赤デッキに関しては、「使いやすい誘惑付きカード&動員付きカード」をとりあえず集めれば強いデッキになります。
ちなみにMTGでは初心者向けに、リミテデッキを組む際は「クリーチャー15枚・その他スペル8枚・土地17枚」くらいを目安にしてデッキを組みましょう…といった話が存在します。
ですが本環境は「インスタントやソーサリーの中に実質生物のようなカード」が複数あるので、あまり枚数にとらわれないようにしましょう。特にこの環境の青黒赤系デッキはクリーチャー枚数が10枚以下ということが殆どです。
所感:プレドラ高ランク帯は地獄
プレドラの性質上、色の偏りが強すぎる環境の場合、高ランク帯(ダイヤ~ミシック帯)でのプレイ不快指数が高くなりやすいです。
プレドラでは、卓を囲んでピックする際も近いランク帯とピックさせられる仕様になっています。卓全員がミシック帯の場合、青黒赤は超人気で混雑しやすく、至る所で色被りが発生します。かといって、緑をやるとそれはそれで弱いという地獄。※逆に低いランク帯は、誰かが勝手に緑と白をやってくれるので、青黒赤をピックしていれば簡単に勝てます。
色被りが発生するだけならまだいいんですが、実際に戦う相手は別卓でピックした相手との対戦になります。そのため、LTR環境はデッキ格差の大きい試合が普段よりも多めです。心の平穏を保ちたい方はクイドラで青黒赤決め打ちがオススメです。
個人的な意見になりますが、この環境は青以外使っていてもあまり面白さを感じなかったので、延々とクイドラで青を決め打ちして遊んでいます。
コラボセットとはいえ、どうせスタンダードでは使えないカードセットなので、全体的にカードパワーをもう少し上げてくれていればなぁ…。そうすればもう少し楽しめたように思います。次回以降のコラボセットに期待。
参考デッキ:LTR OpenSealed_D1_Bo1 BR7-1
そういえばシールドについて全然触れていなかったので少し書くと、プール格差まぁまぁエグイなぁって印象です。ドラフトの場合は「青黒赤」が指標としては高く出ていましたが、シールドの場合は「赤白黒」のほうが指標は高いようです。
青の強みは「誘惑」に絡んだカードで、ノイズとして青白や青緑向けの単体で使うと弱いカードも幾つか存在するため、シナジーデッキの組みにくいシールドだと色の強みが出しにくいようです。逆に白は単体でアンコモンが強かったりするので、シールドのほうが輝くみたいですね。
とりあえずは「強いレア」or「黒が強いプール」がでることを祈りましょう。
ゆる速リミテ部のご案内
主にリミテ交流目的のディスコードチャンネルを運営しています。参加者そろそろ500人になりそうです。
LTR環境の完走デッキなども多数掲載しているので興味があれば参加してみて下さい。リミテメインのチャンネルということもあり、アリーナオープンでの賞金獲得者も沢山おられます。
リミテが上手くなりたい方。
お待ちしております。
ディスコード:ゆる速@リミテ部屋