【MTGアリーナ:脱初心者向け「フェイズ&ステップ」の小技】フルコントロールを使うべき盤面について
2019/05/09
主にMTGアリーナからMTGを始められた方へ。
今回はMTGの複雑な部分「フェイズ&ステップ」について。
MTGアリーナは直感的にプレイできるように…
フェイズやステップといった部分がある程度省略された仕様になっています。
白単のような割込みが少ないデッキだと
デフォルト設定で特に問題は無いのですが
- コントロール要素の強いデッキ
- インスタントで動くことが多いデッキ
こういったデッキだと
フェイズ&ステップを理解しておくことで
勝率が少しばかり上がるかなぁ~と思います。
MTGの各ターンを細分化した場合「5つのフェイズ」と
それらを更に細分化した「複数のステップ」が存在します。
それらについて細かいテクニックなどを交えて解説してみます。
Contents
MTGのフェイズとステップ
早速細かい話。
MTGは全ステップを一個一個処理した場合…
1ターンで全部で5フェイズ。
合計12段階のやり取りがあります。
MOだとフェイズがみえて分かりやすいんですけどね。
1:開始フェイズ
- 1-1:アンタップ・ステップ
- 1-2:アップキープ・ステップ
- 1-3:ドロー・ステップ
2:戦闘前(第1)メイン・フェイズ
- 2-1:戦闘前(第1)メイン
3:戦闘フェイズ
- 3-1:戦闘開始ステップ
- 3-2:攻撃クリーチャー指定ステップ
- 3-3:ブロッククリーチャー指定ステップ
- 3-4:戦闘ダメージ・ステップ
- 3-5:戦闘終了ステップ
4:戦闘後(第2)メイン・フェイズ
- 4-1:戦闘後(第2)メイン
5:最終フェイズ
- 5-1:終了ステップ
- 5-2:クリンナップ・ステップ
では順番に解説していくよ。
開始フェイズ
アンタップ・ステップ
アンタップ・ステップでは…
- 土地及びクリーチャーがアンタップされる
- このステップではインスタント等による割込みは不可能
特に何もなければ全ての土地とクリーチャーが起きた状態になります。
例えば《クルーグの災い魔、トクラソス》は
テキストに記述されている通りでここではアンタップしません。
《氷河期》などで氷漬け状態にされたクリーチャーも
その効果によってアンタップしなかったりします。
そういった処理が行われます。
アップキープ・ステップ
アップキープ・ステップでは
基本的には特に何も起きません。
《騒乱の落とし子》などの「アップキープの開始時に〇〇」といった効果を持つカードがあった場合、ここで処理が行われますね。
《若葉のドライアド》などの「各アップキープの開始時に〇〇」と書かれている場合は「相手のアップキープ開始時」にも効果が誘発するのでお忘れなく。紙でプレイする際は忘れがち。
占術/諜報
それ以外でテクニックとしてよく使われるのが「アップキープに占術」ですね。《宝物の地図》で占術を行った後にドローステップに移行することでドローの質を上げることが可能ですね。
例えばディミーアのキーワード「諜報」でも似たようなことが可能。アップキープ開始時に《家門のギルド魔導士》の効果で諜報した後にドローしたり、《囁く工作員》を出して諜報してからドローに移るなどのテクニックがあります。
このテクニックをMTGアリーナで使いたい場合は
アップキープ開始時に止めてやる処理をする必要があります。
上記画像の箇所に予めチェックを入れたり
キーボードのCtrlボタンを押してフルコントロール状態にしておく必要があります。
マナ拘束
青単やエスパーコントロールなどの
カウンターを多用してくるデッキには、
相手のアップキープに除去を撃つのが有効な場合があります。
相手がフルタップの状態であれば、そこを狙って除去等を撃つのが理想ではありますが、相手が常にカウンター分のマナを浮かせた状態で動いてくる場合、相手のアップキープに動くことで(仮に相手が本当にカウンターを持っていた場合に)カウンター分のマナを相手ターンに消費させることが可能になります。
そうすることで相手にマナを消費させ、
次のターンではカウンターを撃てないようにマナを縛り、
通したいスペルを通しにいく作戦。
ドロー・ステップ
ドロー・ステップ開始時には
特に何もなければカードを1枚引きます。
《不滅の太陽》などがあった場合は
追加で1枚引くなどの処理が行われます。
ウマぶりテクニックとしては
「相手がドローした後にハンデス」というテクニックなどがあります。
現スタンダードにも1枚だけ《発見/発散》というインスタントで使えるハンデスがあります。
- 相手の盤面には土地以外のパーマネントが0枚
- 相手のハンドが0枚の状態から1枚ドロー
- メインに移る前のドローステップで《発散》をプレイ
相手のドローがクリーチャーやソーサリー、PWであれば
プレイすることができずに捨てざるを得ない状態になります。
追記:*****
灯争大戦の新テフェリーのプラス1効果により
インスタントタイミングでハンデスが使えるようになりました。
ドローステップで相手がカードを引いた後に
インスタントで《思考消去》を唱えるテクニックがこれから増えるはずです。
戦闘前(第1)メイン・フェイズ
戦闘前(第1)メイン
基本的にはアクティブプレイヤーが色々するところ。
クリーチャーカードなどはここで唱えます。
※クリーチャー/PW/ソーサリー/エンチャ/アーティファクトなど
*****
MTGでは最初に優先権を得るプレイヤーを「アクティブプレイヤー」
それ以外のプレイヤーを「非アクティブプレイヤー」と呼びます。
2人対戦のスタンダードルールの場合だと…
- 攻撃を仕掛ける側⇒アクティブプレイヤー
- ブロックする側⇒非アクティブプレイヤー
*****
自分が非アクティブプレイヤー(ブロック側)で、インスタント除去を持っていたとしても、
メインフェイズで相手クリーチャーを除去ることも可能ですが裏目が多い為に基本的には除去しません。
※普通は相手がインスタントだけしか使えない「戦闘フェイズ」のいずれかで除去します
例えば…白単相手に相手のメインフェイズで除去を打つと
《不敗の陣形》を撃たれて附則効果までが発動しちゃう…といった裏目など。
…
ただしイレギュラーで「戦闘の開始時に〇〇」という効果を持つクリーチャーがいる場合、
メインフェイズの内に除去しておいたほうが良かったりするので覚えておきましょう。
具体的には《軍勢の戦親分》ですね。
戦闘開始ステップまで行ってしまうと
トークン生成効果が誘発してしまいます。
なのでトークンを生成されたくない場合は
相手メインフェイズの内に除去しておく必要があります。
MTGアリーナの場合は出された瞬間にCtrlボタンを押してフルコントロールにしないと、そのまま戦闘開始ステップに移行してしまい、トークンを生成されてしまうのでご注意を。
親分以外だと《正義の模範、オレリア》のバフ効果も
戦闘開始ステップに発動してしまうのでバフを嫌う場合は
メインフェイズの内に除去する必要がありますね。
戦闘フェイズ
戦闘開始ステップ
「戦闘の開始時に〇〇」という効果を持つカードがある場合は効果が発動します。
クリーチャーの中には《風雲船長ラネリー》のように「攻撃することで〇〇」といったカードが存在するため、そういった効果を発動されたくない場合は、非アクティブプレイヤー(ブロック側)はここで除去を打ちましょう。
他にも、白単が《軍団の上陸》を出した状態で3体で殴ってきそうな場合、
このタイミングで除去すれば裏返るのを防ぐことが可能ですね。
仮に《不敗の陣形》を撃たれたとしても
このタイミングだと附則効果は発動しません。
攻撃クリーチャー指定ステップ
アクティブプレイヤー(攻撃側)は殴るクリーチャーを指定します。
「攻撃した時〇〇」という効果はここで誘発。
インスタント等で割込みしたい場合は
攻撃指定後に割り込むことになります。
非アクティブプレイヤー(ブロック側)で
瞬速持ちクリーチャーでブロックしたい場合はここで出すのが理想。
※初心者が出すタイミングを間違えやすい
プレイが雑な人で…
アクティブプレイヤーなのにこのタイミングで
相手クリーチャーを除去る人がたまにいます。
例えば破壊不能コンバットトリックなどを使われると
ド裏目になることなどがあるので攻め手側で除去を打つ場合は
メインなど…もっと早いタイミングで除去を打つようにしましょう。
※特に理由がない場合はね!
《風雲船長ラネリー》や《総将軍ラーダ》など
殴ったタイミングでマナが増えるタイプのクリーチャーもいるので
それらクリーチャーの効果を利用してマナを生成し、
そのマナを利用して除去を打つ場合はこのタイミングで打つケースも考えられます。
ブロッククリーチャー指定ステップ
非アクティブプレイヤー(ブロック側)はブロックするクリーチャーを指定します。
- 「ブロックした時/された時〇〇」という効果はここで誘発
- 2体以上でブロックされた場合はダメージを与える順番を決める
インスタント等で割込みしたい場合は
ブロック指定&順番決めの後に割り込むことになります。
リミテのコンバットトリックなどは
だいたいこのタイミングで使います。
また複数体ブロックをうまく誘って
除去をうまく使ってアドを取ったりも可能ですね。
戦闘ダメージ・ステップ
戦闘ダメージ・ステップの開始時に
クリーチャーが複数体によってブロックされていた場合
どのようにダメージを振り分けるかを指定します。
MTGアリーナでは、初期設定では自動振り分けになっているので
手動振り分けにしたい場合はオプションで変更するようにしましょう。
例えば…攻撃側が3/3クリーチャーで殴ったとします。
それに対してブロック側が《猛竜の幼生》3体でブロックしてきたとしましょう。
このクリーチャーは激昂の効果により
ダメージを受けると3/3恐竜トークンを出します。
パターンA
《猛竜の幼生》3体にそれぞれ1点を割り振ると3体が死んで、
その後に3/3トークンが3体出てくることになります。
パターンB
《猛竜の幼生》1体に3点を割り振ることも可能。
その場合は1体だけ死んで、その後に3/3トークンが1体だけ出てきます。
※ただし《猛竜の幼生》が2体残ることになります。
先制攻撃(二段攻撃)の処理
また…二段攻撃や先制攻撃の後にも
スタックでインスタントを挟むことが可能です。
例えばハンドに3点火力《稲妻の一撃》がある状態で
《ゴブリンの鎖回し》で殴ったとします。
相手は4/4サイズの《グルールの呪文砕き》でブロックしてきたとしましょう。
…
悪い例
- 鎖回しで攻撃
- 呪文貫きがブロック
- ブロックしてくれたので3点除去を撃つ(ブロッククリーチャー指定ステップ)
- 相手も3点除去もっていて鎖回しが死ぬ
- 結果⇒呪文貫きが倒せない
やったーブロックしてくれたぜ!
ということでダメージが入る前のブロッククリーチャー指定ステップで相手の《グルールの呪文砕き》に3点を打つと、仮に相手も同じく《稲妻の一撃》を持っていた場合に《ゴブリンの鎖回し》が除去されてド裏目。
良い例
- 鎖回しで攻撃
- 呪文貫きがブロック
- 先制攻撃で呪文貫きにパワー分の3点入ったのを確認(戦闘ダメージ・ステップ)
- 確認後に呪文貫きに3点を撃つ
- 結果⇒呪文貫きが倒せた
先制攻撃で先に《グルールの呪文砕き》に《ゴブリンの鎖回し》のパワー分の3点が入ったのを確認した後に、《稲妻の一撃》を撃って倒すのが正解。
戦闘終了ステップ
「戦闘終了時に〇〇」といった効果はここで発動します。
スタンダードだと《征服者のがレオン船》の変身効果などが該当します。
現時点のスタンダードだと
特に戦闘終了ステップで動くことは少ないんですが…
例えばこんなカードが少し前のスタンにはありました。
*****
神聖な協力 (1)(W)
増呪(2) (2つ目以降に選ぶモード1つにつきコストを1回支払う)
以下から1つ以上を選ぶ
- プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーは4点のライフを得る。
- クリーチャー最大2体を対象とし、それらをアンタップする。
- 対戦相手1人を対象とする。そのプレイヤーは攻撃クリーチャー1体を生け贄に捧げる。
*****
このカードの3番目の効果に注目してほしいのですが
「攻撃クリーチャー」というのがミソになります。
「攻撃クリーチャー」というのは…
「攻撃クリーチャー指定ステップで攻撃してきたクリーチャー」且つ「戦闘終了ステップまでが対象」となる一文になります。
※第二メインに移ってしまうと「攻撃クリーチャー」としては扱われなくなる
相手が複数のクリーチャーで殴ってきたとします。
戦闘ダメージステップを得て、最終的に1体だけ残ったとします。
その際に、戦闘終了ステップで《神聖な協力》の3番目の効果を使うと
相手は残った1体を生け贄にする必要が出てきて、結果的に倒せる…というテクニック。
どこかで使うかもしれないので
覚えておくとよいかもしれませんね。
戦闘後(第2)メイン・フェイズ
戦闘が終わった後のメインフェイズになります。
特にリミテなどでは
戦闘前の第1メインにクリーチャーを展開して土地を寝かせてしまうと
ハンドに何もない(コンバットトリックがない)のがばれてしまいます。
ですので基本的には殴った後の第2メインで
クリーチャーを展開するほうが望ましいことが多いです。
*****
また、現在のスタンダードだと特にいないのですが…
第1メインで出すとデメリットとなるカードがたまーにあります。
そういったクリーチャーは第2メインで出すことで
デメリットを回避できることがあるので覚えておくといいですね。
極端な例になりますが…
例えば《血の炎、ガルナ》がいるとします。
その状態で第1メインに「可能なら攻撃する」という一文を持つ《巨大戦車》を出したとしましょう。
そうした場合、ガルナの効果で速攻が付与されているため、
巨大戦車は必ず攻撃しなければいけないことになるのですが、
本当はこのターンは攻撃したくなかったとします。
そういった場合は…
第2メインでキャストするのが正解。
最終フェイズ
終了ステップ
「終了ステップの開始時に〇〇」といった効果はここで発動します。
現スタンダードでよく使われているカードだと
《荒野の再生》は自分の終了ステップに効果が発動し、
自分の土地をすべてアンタップします。
基本的に自分の終了ステップに自分から動くことは少なく、
動くデッキがあるとすれば《荒野の再生》の入ったデッキとかでしょうか。
また《原初の潮流、ネザール》のようなカードは
除去するタイミングによって戻ってくるタイミングがかなり違ってきます。
ネザールの効果を使った場合…
「次の終了ステップの開始時に、タップ状態で戦場に戻す」
というテキストになっている点がミソです。
例えば…AさんとBさんが対戦しており
Aさんがネザールをキャストしたとします。
- 1:Aのメインフェイズに除去⇒Aの終了フェイズ開始時にネザールが戻ってくる
- 2:Aの終了フェイズに除去⇒Bの終了フェイズ開始時にネザールが戻ってくる
- 3:Bのメインフェイズに除去⇒Bの終了フェイズ開始時にネザールが戻ってくる
- 4:Bの終了フェイズに除去⇒Aの終了ステップ開始時にネザールが戻ってくる
ややこしいかもしれませんが…
「Aさんの終了ステップに」「Bさんが除去を撃ち」「Aさんがネザール効果を使った場合」「既にAさんの終了ステップ開始時は過ぎている状態なので」「次の終了ステップ=Bさんの終了ステップ」となり「ネザールはBさんの終了ステップ開始時に戻ってくる」ことになります。
現在のスタンだとネザールくらいしか該当するクリーチャーが存在しないのですが、一個前のスタン環境だと「サソリ/イナゴ/スカラベの神」という悪の3神が存在しており、それらの挙動をめぐって、除去のやり取りが行われていましたね。
覚えておいて損はないかなぁ~と思います。
クリンナップ・ステップ
クリンナップ・ステップでは
アクティブプレイヤーは手札が8枚以上ある場合は
7枚になるようにハンドを捨てる必要が出てきます。
特に何もなければ7枚ですが
例えばティシャーナのようなカードが戦場に存在すると
手札上限がなくなるためにディスカードの必要がなくなります。
ちなみにここでは
割込みは不可能です。
相手の捨てるカードを見てから何かをする…ということはできませんので注意。
*****
以上。
何か質問等々あれば気軽にコメントどうぞ。